知古嶋芳琉です。
私がサラリーマンの頃、
外部の人との関係は、
ほとんどの場合、
お客の立場でした。
ところが、創業して自前の営業をやるようになると
立場はまったく逆転して、
お客さまから選別される側になりました。
−−−ここからは神田昌典さんの語録の引用です−−−
「お客をデータとして扱うと、あなたの会社もデータとして扱われる。」
「値引きしないと買ってくれないお客が集まるのは、
お客をデータとして扱っているから。」
「お客を人間として扱った場合、
お客もあなたの会社をデータで判断しない。」
「つまり価格は二の次になるのである。」
−−−引用はここまでです−−−
私が企業広報を担当していた頃、
企業広報のビデオを制作することがありました。
そこで制作会社の選定に着手しました。
一応、天下の電通さんも含めて
地元の数社に見積りを依頼しました。
撮影場所がどこで、どれくらいの現地撮影があり、
作品の映写時間は何分など、
考えられる限りの条件を詳細に説明して
見積もりをお願いしました。
さらに、各社の営業実績や会社概要なども取り寄せ、
あらゆる側面から各社の比較ができる
一覧表を作成して稟議決裁を仰ぎました。
結構な金額になると、一部門の長だけの判断では
予算は執行できない仕組みになっていたからです。
で、発議部門としての意見も当然付け加えます。
結論から先に提示します。
この会社に発注したいと。
添付資料は、その根拠を示すための参考資料であります。
たった一回のビデオ作品の制作を依頼するだけに留まらず、
その後のメンテナンスや
バージョンアップも視野に入れて発注することになります。
おのずと見積り金額だけが低ければいい
というものではありません。
メンテナンスの費用やバージョンアップへの対応能力までが
比較検討の対象になります。
結局は、企業としての総合力を問うことになるのです。
その中核をなすのは、
信頼性と確実性、さらに永続性が問われます。
場合によっては撮影したオリジナルのテープを10年も20年も、
あるいは30年先まで使いまわす可能性があるからです。
記録したメディアも、
場合によっては変換しなければなりません。
当時はすでにデジタル化されていましたので
テープでの保管はしておりませんでした。
編集機もデジタル化され
記録媒体はハードディスクになっていました。
動画編集も楽になったもので、テープの時代に比べれば、
制作現場の機器も様変わりしていました。
今後の保管も、もっと安全で小型化された媒体に変換して
どのようにラットは、生き残るために特定の島に適応しない
保管することになるでしょう。
動画の記録方式も日進月歩です。
古いままで放置していたら、
変換さえできなくなる可能性もあります。
できたとしても品質が保てなくなる可能性があります。
会社の歴史を刻む記録媒体も、
うかうかしていたら再現不能に陥ることになります。
たった一つの仕事であっても、
会社の歴史に残す段取りまでやっておくのが
仕事のやり方というものです。
一つの仕事の後始末のやり方まで、
着手の段階から計画に入れておくわけです。
そこまで考慮してご協力いただける企業を選定します。
そういう選定の網に引っかかるような企業でなければ、
発注はできません。
当然、提出された見積り金額の高低は、
二の次になります。
−−−
今の私がやっている仕事は、
いわば教育産業みたいなものです。
コーチングは、企業を相手にやるものではありません。
基本的には個人を対象にします。
ただし、チームやグループなどのメンバーの方なら
一緒にやる方法もあります。
それに、私は個人営業で駆け出しのルーキーですから、
まず大企業からは相手にされません。
東証一部上場企業の役員なら、
個人レベルでコーチングをやっております。
第一、高額な料金は、社内決裁が降りるはずがありません。
もともと、自腹を切って自分の人間力を高めるという、
個人的な需要に応えるものです。
企業が行なう十把一絡げの社内教育とは
次元が違います。
どんな職業に就いていたとしても、
本来持っている能力を
最大限発揮できる人間に育て上げるのが目的です。
1つの会社の企業戦士を育てる
養成学校ではありません。
たとえ職業を持たない人であっても、
この世の中を上手に生きていく人間力は必要です。
人物を磨き、徳性を磨くということは、万人に必要なことです。
言ってみれば、社会人向けの私塾とでもいうべき存在です。
個人差があまりにも大きいので
一概には言えませんが、
最低でも2年くらい修行を積んでいただければ、
永続性のある自己成長能力を身につけた、
自立した人間になれそうなものです。
専門学校にでも通うつもりでいればよろしいでしょう。
ですから、いつまでも私に依存されては困るのです。
ほどほどのところで卒業していただきます。
その先は、ご本人の努力次第です。
もちろん、ご希望があれば、サポートもやります。
私の時間の90%以上は、
既存のクライアントの
サポートに費やされています。
−−−
私は法人相手の営業は、やりません。
属性分析とは何か
今のところ、対象はあくまでも個人にしぼっています。
私のコーチングは、マン・ツー・マンでしかやりません。
アンソニー・ロビンズみたいに、ホールに三千人も集めて
一発でこなすような能力は、まだ身についていません。
とは言え、この私でも、
お金と時間をかけてトレーニングすれば
できるようになるかも知れません。
教育訓練とは、そういうものです。
−−−
思い出したので、おまけにお話ししましょう。
コーチングではなくて、昔ながらの講演会の講師のお話しです。
これは、私が心理学を学んだ先生から聞いたお話しです。
永年、全国を講演して廻っているおじいちゃんがいるという。
このおじいちゃん、何回やっても満員になるという。
当然、リピーターも多いわけです。
で、どんなお話しをしているかというと
「ただ、コツコツ毎日地道な努力を積み重ねよ」
たったこれだけがお話しの中身だという。
しかし、そのしゃべり方がすごいのだそうです。
ものすごいハイ・テンションで、
声を張り上げ、ステージ狭しと右に左に走り回り、
客席に迫って受講者にくってかかるようにして
しゃべりまくるのだそうです。
その心理学の先生は、ちょっとだけマネをして見せてくれました。
若い先生なのに、息が上がっていました。
そんなパワフルなお話しの仕方をやるだけなのです。
言ってる中身は、しごく単純で明快です。
それでも受講者の経営者たちは満足して
繰り返し受講しているのだそうです。
私は心の臓に負担がかけられない身体ですから、
そんなマネはできません。
元気なおじいちゃんならではのシワザです。
こういう方法も『言葉に魂を乗せる技能』の一つです。
視覚・聴覚・体感覚に同時に訴えかける
パワフル・トークの基本は外していません。
しかし、くたびれるだろうなあ。
叫んだり、走り回ったり。
今では、そんなに自分がパワーを出さなくても
言葉に魂を乗せる話し方は、
いくらでも開発されています。
これができなきゃ、
コミュニケーションの達人にはなれません。
相手の魂をゆさぶる話術は、
リーダーにとっては必須の技能です。
「話芸」と言ってもいいでしょう。
人は、理屈では動かせません。
人を動かす真のリーダーは、
魂のこもったメッセージを、
まずは魂をゆさぶり、
相手の心を開き、
魂をゆさぶり、
なぜ人々は密猟ん
相手を惹き付けつつ
魂をゆさぶり、
利益と希望と可能性を描かせ
魂をゆさぶり、
五臓六腑といわず、骨の髄までしみ込ませ
魂をゆさぶり、
自らの命を懸けてでもやり遂げる勇気を与え
魂をゆさぶり、
力強い行動へと導きます。
この技能を身につけることは、
真のリーダーには不可欠であります。
楽をしたい私は、もっとも楽な方法で
しゃべる言葉に魂を乗せて、相手の魂をゆさぶります。
これが、コーチングの極意です。
クライアントの皆さんが、
イソイソと自ら走り出す姿を見るのが楽しみです。
そして、クライアントの皆さんにも、
この私のコーチングのやり方を伝授しています。
−−−
コーチングにおいても
相手のお話しを聞いてあげることは
もっとも大切なプロセスです。
お話しを聞いてあげるときは、パワーが必要です。
しゃべるときよりも、聞いてあげるときのほうが
相手の3倍のエネルギーを消耗します。
私はそういう話の聞き方の訓練を受けて
さらに自己訓練を重ねて身につけているので
無意識のうちにエネルギーを消耗してしまいます。
もっともエネルギーを消耗するのは
酔っ払いのお話しを聞いてあげるときです。
これなら経験したことがある人は多いでしょう。
まともに相手をしてあげていたら、
そりゃあもう、くたびれますわ。
私がお話しを聞いてあげるだけでも
高額な料金をいただくのは、
ものすごく、
くたびれるからです。
「くたびれてなんぼ」のものであります。
これはもう立派な肉体労働であります。
それに加えて、聞くことに全神経を集中しているので
極めて高度な頭脳労働でもあります。
コーチにとって
「聞いてあげること」こそが
総てであると言っても過言ではないのです。
この「聞き方」こそが、
金の卵を産むニワトリみたいなものなのです。
数々の修羅場をくぐってきた
プロ中のプロにしかできない芸当です。
決して素人にマネのできることではないのです。
ヘタにマネをすると大けがをします。
−−−
普通の人の場合、
しゃべっている本人は、
自分が相手をどんなにくたびれさせているか
まったく気付かないものです。
ですから、私の請求書を見てから目をむくのです。
「なんでこんなに高いんだ」って言うのです。
相手は大抵、酔っ払いです。
「私と会うときは、酒なんか呑んで来るな」
と言いたいです。
−−−
たとえお酒を呑んでいなくても、
しゃべりだしたら
止まらなくなる人もいます。
自分がしゃべっていることに
酔っ払ってしまう人です。
ですから、体力が続く限り、しゃべり続けるのです。
そういう人って、結構いるのです。
そういう人に限って、私がお話ししていることは
聞いているようで、
聞いてはいないのです。
後で確かめてみると、必ず
「聞いてない」と言うのです。
何を聞いているのやら、さっぱりわかりません。
会話が成立しないのであります。
これほど疲れる仕事は、ありませんね。
−−−
これが超一流の人だったら、
私の言葉に、打てば響くように反応してくれるので
本当に楽に仕事ができます。
今日も、ある新聞社の社説を書いている
論説委員の人に、
最近使い始めた
私の広告コピーのお話しをしたら、
間髪入れずに
「耳が痛いですね」
と反応してくれました。
これでOKです。
私の目的は達成できました。
ほんの2分か3分くらいで、
本日のセッションは終わりました。
後は、彼が社説を書くときに
「無意識のうちに、意識してしまう」
くらいのレベルになればいいのです。
要するに、繰り返し反復の自己訓練で
潜在意識に刷り込んでくれればいいのです。
超一流の人を相手にしたコーチングのお仕事とは
こんなものなのです。
極めて短時間のうちに、終わってしまうのです。
私が普通の人の相手をしたくない気持ちが
わかっていただけたでしょうか?
Back ( http://www1.bbiq.jp/chikoshima.com/log )
0 件のコメント:
コメントを投稿